サマータイム・トラベラー(上)・(下)/新城カズマ/★★☆☆☆


幼馴染みの悠有が時間を跳べることがわかり、夏休みをその研究(?)にかける高校生男女たちの、ちょっと変わった青春小説。

例によって夫の薦めによるものですが、例によって私は高校生同士の三角関係とか、女心をちっとも理解しない鈍チン男子とかに必要以上にイラついてしまうことがわかりましたので、同じようなテーマの連打でちょっと食傷気味でございます。たぶん、若かりし頃のほろ苦い記憶なども手伝って、そういう設定がもどかしくて仕方がないんだと思います。微笑をもって彼らを愛でられるほどに人間出来上がっておりません。


さて、肝心の感想ですが、IQや偏差値の高すぎる若者たちの集団というのは何とも鼻持ちならんといいますか、完全に私に“無知”という劣等感があるせいなんですが、彼らのレベルの高すぎる知的な会話(ジョークを交えたりするんだけど私には引用元がわからんのでポカーンみたいなの)についていけなくてショボーンを通り越してムカついてばかりでした。彼らの倍生きているというのに、私ったら逆ギレだなんて本当大人気ないですね。

あとタイムトラベルはあんまり重要じゃない。テーマはあくまでも青春、なんだろうな。ただ、これ上下巻にする必要ないっていうか、風呂敷広げすぎてまとまってない感が。悠有のお兄さんのエピソードがちょっと興味深かったけど。