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いつか王子駅で (新潮文庫)堀江 敏幸 新潮社 Amazon.co.jp で詳細を見る読みながら、これはすごくいいものだ!と何度も実感していた。 主人公の青年が王子駅周辺をブラブラして暮らしているさまと、彼の気に入っている本のこと、彼を取りまく人々の日常。取…
今年1年読んだものベスト10。2008年は能動的に読もうと思って買ったものは少なく、家にあるもの(夫の蔵書)から読みたいものを適当に選んだり、夫に薦めてもらったりが多かった。トータルで51冊。毎年、年間100冊を目標にしてるのに、半分しか行かなかった…
I LOVE YOU (祥伝社文庫)伊坂 幸太郎 石田 衣良 市川 拓司 中田 永一 中村 航 本多 孝好 祥伝社 Amazon.co.jp で詳細を見る 6人の作家による恋愛短編小説のコンピレーション。まあ、この作家たちの並びだけあって、そんな感じ。どれも似たようなカラーだった…
魔王 (講談社文庫)伊坂 幸太郎 講談社 Amazon.co.jp で詳細を見る久々の伊坂なのである。『死神の精度』がとても好きだったので、期待しすぎないようにしてた。っつーかあんまりタイトルに触手が動かなかった。自分なりの評価としてはまあ、可もなく不可もな…
スティル・ライフ (中公文庫)池澤 夏樹 中央公論社 Amazon.co.jp で詳細を見る表題作の「スティル・ライフ」と「ヤー・チャイカ」の短編2本。「スティル・ライフ」の冒頭の染色工場のシーンが興味深かった。繊維や布製品にかかわる仕事をしていたので、当然…
七つの死者の囁き (新潮文庫)有栖川 有栖 石田 衣良 鈴木 光司 小路 幸也 吉来 駿作 道尾 秀介 恒川 光太郎 新潮社 Amazon.co.jp で詳細を見る7人の作家たちによる短編集。もっと怖い話なのかと思っていたら、そうでもなかった。不思議な話も含まれてる。個…
ホームタウン (幻冬舎文庫)小路 幸也 幻冬舎 Amazon.co.jp で詳細を見るそうとは知らずに読み進めたらどんどんハードボイルドになっていくので驚きました。えー!そっちかー!みたいな。失踪した妹とその恋人を探すうち、やたら風呂敷が広がっていくのでどこ…
彼女は存在しない (幻冬舎文庫)浦賀 和宏 幻冬舎 Amazon.co.jp で詳細を見る学生時代(10数年前)、多重人格を卒論のテーマにしようとしたことがありました。その当時はとってもそういうこと(多重人格や心理学や精神異常や脳の不思議など)に興味があったの…
うそうそ (新潮文庫 は 37-5) (新潮文庫)畠中 恵 新潮社 Amazon.co.jp で詳細を見るここのところ、眠るわが子の傍らで本を読むことが習慣になりつつある。満たされてるわー、と思う瞬間。しゃばけシリーズの続編。『しゃばけ』、『ぬしさまへ』、『ねこのば…
妖怪アパートの幽雅な日常 1 (1) (講談社文庫 こ 73-1)香月 日輪 講談社 Amazon.co.jp で詳細を見る夫が「これは好き寄り」と薦めてくれた妖怪モノ。残念ながら私にはラノベが過ぎた。マンガのノベライズみたいな印象。辞書に載ってないような若者言葉*1で「…
イルカ (文春文庫)よしもと ばなな 文藝春秋 Amazon.co.jp で詳細を見る妊娠、出産がテーマだというので。相変わらずのばなな節は心地よいのだけど、前半がもたついていてかったるい。無駄なページ稼ぎのようにさえ思えてしまったほど。それでいて後半は展開…
ララピポ (幻冬舎文庫 お 13-2)奥田 英朗 幻冬舎 Amazon.co.jp で詳細を見るa lot of people=ララピポ、というのが一番面白い点だった件。奥田英朗はあんま頭を使わずに読めるので気が向いたら手に取る。今回は完全にタイトル買い。中身はまあ、エロとそれ…
おとうさんといっしょ (新潮文庫 か 51-1)川端 裕人 新潮社 Amazon.co.jp で詳細を見る先日子ども産んだんですよ。で、退院して、ものすごいスピードで毎日が過ぎていった。睡眠不足と授乳の痛みで体力も限界に近づき、精神的にもかなりつらくなってきたとこ…
風の歌を聴け (講談社文庫)村上 春樹 講談社 Amazon.co.jp で詳細を見る古い映画を観ているような気持ちで読んだ。私があまりにも『ノルウェイの森』を絶賛するものだから、夫がオススメしてくれた村上春樹の原点。展開が断片的だから映画のように感じたのか…
優しい音楽 (双葉文庫 せ 8-1) (双葉文庫)瀬尾 まいこ 双葉社 Amazon.co.jp で詳細を見る結論から言うと、瀬尾まいこは好きだけど、この作品は最初からずっと違和感があってダメだった。3つの短編全部に共通していたのが、登場人物の女に対してどうしてもム…
楽しい終末 (文春文庫)池澤 夏樹 文藝春秋 Amazon.co.jp で詳細を見る池澤夏樹なら外れはないかと思い、内容を確認せずに読み始めてしまったのだけど、小説じゃなくてエッセイ(というか論評)だった。小説しか知らなかったけど、この方、ものすごくお堅いこ…
ゆめつげ (角川文庫 は 37-1)畠中 恵 角川グループパブリッシング Amazon.co.jp で詳細を見る『しゃばけ』シリーズが大好きなので、他も読んでみたくなり同著者の作品を。しっかり者の弟と、へなちょこ兄の神官兄弟。兄の弓月は"ゆめつげ"と呼ばれる予知夢を…
ノルウェイの森 上 (講談社文庫)村上 春樹 講談社 Amazon.co.jp で詳細を見る ノルウェイの森 下 (講談社文庫)村上 春樹 講談社 Amazon.co.jp で詳細を見る 15年ほど前に一度読んだきりで、内容をビタイチ覚えていないんです。が、今度映画化されるっていう…
南の島のティオ (文春文庫)池澤 夏樹 文藝春秋 Amazon.co.jp で詳細を見る なんとなく手に取ったら、これが大正解だった。私はこの手の児童文学が大好きだし、改めて池澤夏樹好きだーって思った。実は『君が住む星』がキザすぎて、なんか違うーと思っていた…
文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)京極 夏彦 講談社 Amazon.co.jp で詳細を見る京極堂シリーズ第5弾。まるでクモの巣を張ったかのような難事件を追う。持ち歩くのが面倒というだけで手を出していなかった京極。最近は家にいることが多いので久々に読んだけど…
水車館の殺人 (講談社文庫)綾辻 行人 講談社 Amazon.co.jp で詳細を見る華麗にして精緻。綾辻のトリックをそう表現する人は多く、私もまさしくその通りだと思う。けれども、この作品は『十角館の殺人』に比べるとかなりの物足りなさが残る。『十角館〜』が素…
半落ち (講談社文庫)横山 秀夫 講談社 Amazon.co.jp で詳細を見る数年前に映画版を先に観てしまったため、原作を読む気がうせていたのだけど、たまたま夫が読んでいたので気が向いた。現職の警察官が嘱託殺人で自首するが、犯人の梶警部は事件後の空白の2日…
ハートブレイク・レストラン (光文社文庫 ま 12-4)松尾 由美 光文社 Amazon.co.jp で詳細を見るとあるファミレスにて、ぽたぽた焼きのキャラクターのようにちんまりとした、かわいいハルばあちゃんが様々な謎解きをするというほのぼの安楽椅子探偵モノ。 正…
容疑者Xの献身東野 圭吾 文藝春秋 Amazon.co.jp で詳細を見る探偵ガリレオシリーズ完結編? なのかな? いやあ、とにかくそれにふさわしい素晴らしい出来だと思う。最高に面白かった! 文庫が待てなくて、図書館でハードカバーを借りて読んだのだけど、読ん…
対話篇 (新潮文庫 か 49-1)金城 一紀 新潮社 Amazon.co.jp で詳細を見る初の金城一紀。『GO』は夫からの課題図書に入っていたのだけど、映画で観たからと後回しにしていて結局読んでない。なんかもっとお堅いというか、読みにくそうなイメージの作家だった…
センセイの鞄 (文春文庫)川上 弘美 文藝春秋 Amazon.co.jp で詳細を見るずっと気になっていたのに機会を逃していた作品。全体のタッチがすごく好き。ツキコは高校時代の国語教師と再会し、酒やつまみの好みが合うということもあってよくふたりで飲むようにな…
神様がくれた指 (新潮文庫)佐藤 多佳子 新潮社 Amazon.co.jp で詳細を見る東京を離れて田舎に引っ越しました。引っ越したばかりで本の整理が済んでいないということもあり、地元の図書館で借りてみた。図書館に足を踏み入れること自体、ものすごく久しぶり。…
きみが住む星 (角川文庫 い 58-3)池澤 夏樹 角川グループパブリッシング Amazon.co.jp で詳細を見る世界中を旅して回る男が、恋人に向けて送る絵葉書と文章。それはどこから送られているのかはさっぱりわからないけれど、絵葉書の写真のとおりに切り取られた…
空を見上げる古い歌を口ずさむ (講談社文庫 (し80-1))小路 幸也 講談社 Amazon.co.jp で詳細を見る解説に「“かつての”少年少女のための児童文学である」とあるが、まさにその通りだと思う。不思議なノスタルジーに浸りたいときには最適だ。周りの人すべての…
とっても不幸な幸運 (双葉文庫 は 18-1) (双葉文庫 は 18-1)畠中 恵 双葉社 Amazon.co.jp で詳細を見る私は同著者の『しゃばけ』シリーズが大好きで、ずっと夫に薦めているのだけれども一向に手に取らない。ある日、その夫がシリーズ以外の作品を購入してき…