夏の庭―The Friends/湯本 香樹実/★★★★☆

夏の庭―The Friends
湯本 香樹実
新潮社 (1994/03)

小学生の男の子たちとじいさんばあさんが出てくる話はもうその設定だけで十分ズルイと思うんだけれども。そんでひと夏のとある経験が彼らを成長させるとか、いのちの大切さとか、もろ児童小説っぽくてケッ!とも思うんだけれども、読み進むうちまんまとジーンときて心が洗われたりしている自分がいる。汚れてんなー普段の私、と思ったりする。はい、非常に単純です。

全然泣きどころでもなんでもないし、一瞬しか登場しない種屋のおばあさんの「よろしいですねえ、パーッと。」というセリフが不意打ち過ぎて泣けた。

“夏休みの課題図書”の王道といったところです。非常にまっすぐです。