長い腕/川崎 草志/★★☆☆☆

Amazonさんで「この本*1を買った人は他にこんなん買ってまっせ」リストに上がってたのを適当に買って読んでみた。

ゲーム制作会社に勤務する汐路は、身の回りで起きた事故と事件にある共通点を見出し、自力で調査し始める。調べていくうちに生まれ故郷にたどり着くが、それは同時に自分の幼少の記憶を呼び起こすことになり…。

現代社会の「歪み」を描き切った衝撃のミステリ!第二十一回横溝正史ミステリ大賞受賞作!だそうですが、ゆがみってそっちかい!みたいな気持ちになりました。いや、間違ってない。全然間違ってないのだけどもね。自分の思い描いていたものとあまりにかけ離れてたもんで。それに、小説でそれを表現するのってすごく難しくないかなあ。

非常に残念なことにヒロインの汐路が全然魅力的に感じられなくて、感情移入もしづらく終始イライラしてた。もしかしてそれも作家の意図した通り(精神的なゆがみを生じさせるとかなんとかで)だとしても、読んでてこんな気持ちになるようなものは敬遠したいですね。

とりあえず登場人物を片っ端から疑ってかかっていたのもあって、敵なのか味方なのかわからんポジションの二人が謎過ぎた。クライマックスあたりの場面では、志村うしろーーーー!!!にげてーーーー!!!といった具合にかなりハラハラしたけども、それ以外の部分ではとても微妙です。

まあ、たまにはこういう出逢いも致し方ない。




*1:DZ/小笠原 慧