ぬしさまへ/畠中 恵/★★★★☆

ぬしさまへ
畠中 恵
新潮社 (2005/11/26)

今までは買うと際限がなくなるので図書館や友人に借りていたのだけど、もういい加減欲しい本は買えばいいじゃない!と思い立ちまして、今年から“月に3冊まで文庫を買っていい”という自分ルールを作ったのですよ。

そんで最初に買ったのがこの若旦那シリーズ。過去に「しゃばけ」を読んでそれが良くて、でも1冊目は借りたものだったし2冊目以降買うってのもなあ、と書店で躊躇し続けていたのですが、もういいよ、買おうよ。ってモードになったので、「しゃばけ」「ぬしさまへ」「ねこのばば」といっき買いしました。あーすっきりした。

さて、内容の方は相変わらず江戸の大店“長崎屋”の若だんなとそれを取り巻く怪(あやかし)たちのエピソードがいくつか、の短編集。前作は若だんなの探偵っぷりがメインのミステリっぽかったけど、今回は少し角度を変えた印象。まあ鳴家(やなり)は変わらずキモかわいいんだけど、仁吉の千年越しの片想いなんてちょう切ないっつーの。
やっぱりこのシリーズは読んでて楽しい。こういうファンタジーは好きだなあ。