誘拐ラプソディー/荻原 浩/★★★☆☆
荻原浩と奥田英朗って、作品の印象がすごくかぶる。随所に散りばめられたしょうもないギャグとか、主人公のかっこ悪さとか。時々、どっちの作品を読んでるのかわからなくなるほど。私が差別化できてないだけなんだけども。
さて、借金まみれで死に場所を探してフラフラしているところに金持ち風の子供が現れ、誘拐すればいんじゃね?ってなってなんやかや子供とドライブするんだけども、その子が実はヤクザの一人息子で…というドタバタコメディ。
冒頭でありとあらゆる自殺を試そうとするんだけど、そのシーンが哀しい記憶とリンクしてしまい憂鬱で苦痛だった*1。それ以外はテンポもいいしあんま頭使わないで読み進められる。ラストシーンがなかなかグッと来ましたそういえば。
うーん、やっぱ思い出そうとすればするほど奥田英朗とイメージかぶるわー。つい最近読んだ「真夜中のマーチ」、設定とか出てくるキャラも似てるんだよね。中国人とか。そのうち半年も経てばどっちがどっちか思い出せなくなってるんだろな。
*1:自ら命を絶った友人のことを思い出すので