正しい保健体育/みうらじゅん/★★★★☆

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私はみうらじゅん氏が大好きなのです。
彼を大好きになったきっかけはJ-waveのラジオ番組『TR2(現GOLDENTIME)』で、その頃の私といえば彼のトークの面白さに集中しすぎて何も手につかないという数時間を毎週過ごしていました。なんなんでしょう彼のあの魅力は。顔とかすごいキモイのに! そしてつい数ヶ月前にたまたまテレビの『R30』という番組に彼が出演しているところに遭遇し、彼のオモロっぷりを再確認してもうこれは運命以外の何物でもないわと確信を持ちました。

20世紀のバンドブーム絶頂期、『イカすバンド天国』に「大島渚」というバンド名で出場した経緯をそのラジオで知ったのですが、彼曰く
「審査員としてすぐ怒鳴り散らすあの怖いオッサンと同じ名前が一箇所に5人(本人+バンド4人)集まると思ったら面白くて面白くて仕方がなくなったのであのバンド名にした」
との事です。

たぶん私はこういう針の振り切った、真剣にフザケたおじさんが好きなんだと思います。彼の話すエロ話ならなんか聞けちゃうんですよ。かなりエグイのに。なんだろう、言葉遊びがうまいからなのかな。あと、すごく一生懸命なのがいいのかも。彼とは本気で友だちになりたいです。

みうら氏の本を読んだのは初めてなのですが、感想は「決して外で読むな」。日曜の昼下がりにコジャレたカフェでブランチがてらステキ音楽の流れる中で読むものでは決してない。教科書風になっていて、まあ内容はみうら先生が行う保健体育の授業なのですけれども、章ごとの小見出しがとんでもなくアレな上に挿絵もアレなので、店員さんや隣近所のテーブルのお客さんに見られたらと思うと気が気じゃありませんでした。すっごい隠しながら読んじゃった。エロ本を立ち読みする中学生男子か私は。

まるで彼のラジオを聴いている感覚でした。本当この人バカすぎる(褒めてます)。彼は長いことモテなかったので、どうやって女の子にモテるかを必死になって悶々と考えたそうで、この本の所々に出てくる「女性には優しく」という彼なりの主張がとても好感が持てます。

「女性は子宮というスカイフィッシュで宇宙と交信するエスパーなので、ぼくら男性は彼女たちの手のひらの上で転がされるのが一番です」

彼は僧侶でもあるので、本当に悟ってます。そして女性を喜ばせる術を持っています。人生の楽しみ方もわかっていらっしゃいます。けれども彼がもし容姿に恵まれていたら、ここまで悟ることはなかったと思います。全ては女性にモテるため。本当に愛すべき男性です。