下妻物語/★★★★★

下妻物語ISBN:B0002X7IXC
3ヶ月ぶりに観た映画が『下妻物語』だったわけなのですが、想像以上に面白かったので私はいま大変興奮しております。これものすごく面白いよ!テンションが上がっちゃって上がっちゃってもう。

前評判は全然聞いてなくて、でもとりあえず気になっていたので観たのですが。

とにかくこの映画の何が良かったって、土屋アンナ


NHKイタリア語講座で彼女の存在を知って、
「なんだこのやる気のまったくない生意気なガキんちょは(失礼)」
と思いつつも、徐々にイタリア語を覚えて会話していく姿を不思議と応援してしまっていた。NHKというお堅いイメージの放送局に、土屋アンナという異端児のインパクトは大きかったのでしょう。その後CMなどにも頻繁に顔を出すようになって、映画にも出ちゃって、知らない間に出産とかしてました。ちょっと生き急いでいる感もありますが、すごい勢いのラテン系です。
彼女のキャラから言って、イチゴは完璧にハマリ役だと思う。ものすごくデフォルメしてあるけれど、あれは半分素なんじゃないかと思わせるところが天性のラテン系(また言った)と演技力なのでしょうか。


もちろん深田恭子もロリータにハマっていてとても可愛かった。彼女は本当に演技してる時とそうでない時のキャラが違いすぎて戸惑います。映画やドラマの中の俳優さんにはえてして幻想を抱くものですが、深田恭子は断然演技してる時の方が好きです。彼女が着ているのならロリータファッションもアリかもしれないとさえ思ってしまった程です。


私がこの映画で共感するところと言えばやはり「田舎とヤンキー」なのですが、私の田舎も絵に描いたような田舎で、電車も通っていなくて、牛とか豚とか普通にいて、見渡す限り田園風景。ヤンキーネタも身の回りにものすごくあって、尾崎に涙し、週末は国道を走る暴走族の騒音に悩まされ、下手すると同じクラスの暴走族員が私の自宅の前を通過するときに挨拶がわりにエンジンをふかすあのサインなどを行い、非常に狼狽したりする青春時代を送っておりました。地元の買い物はみな隣町の「ファッションセンターしまむら」や「ライオンドー」で済ませます。隣町にもジャスコなんておしゃれなお店はありません。


えーと私の地元の話をするとどんどん映画から遠ざかってしまうので、もうこれくらいにしておきます。とりあえず、ヤンキーネタに私が過剰に反応していたということです。


とりあえず、随所に挿入される『少林サッカー』ばりのありえねーーー!というマンガちっくな表現や、些細な小ネタに大笑いしながら見ました。脇役の俳優陣が大好きな人たちで固められていたのも大きなポイントです。特に私のお気に入りの岡田義範が出ていただけでだいぶ個人的評価が高い。そして篠原涼子にはどこまでも突っ走ってもらいたい。


久々に面白い邦画観たなー。原作は読もうと考えていないけど、これはエンターテイメント映画としてとても完成度が高いのではないかしら。誰がなんと言おうと、私は大満足です。