大人の泣ける本

ゆうべ爆笑問題の深夜番組に私の愛する小川洋子が出ていた。


「大人の泣ける本と言うのは、冬のソナタみたいに男女がくっついた別れたでどうのとか、そういうものじゃないと思っています」
と、冬のソナタを静かな口調でメッタ斬りしていらっしゃいました。
私はたとえばドラマの『冬のソナタ』を見たことがないのですが、どうもまったく食指が動きませんので、見ようと思えませんし、本も読もうと思ったことすらありません。そしてペ・ヨンジュンがそんなにワーキャー言うほどかっこいいとは思えない(スマスマで慎吾が真似してるニン様はオモロい)。たぶんこの先も見たり読んだりすることはないと思います。

で、小川さんが言っていたのは、いますぐ目の前にころがっている『そのテ』の話で泣いたりするのではなくて、一人の人間の、人生を通した内面的成長みたいなものを、一歩引いて見つめて、かつあったかく泣ければそれが大人の涙ですよね、みたいなこと。男女間の、愛だ恋だ惚れたはれたは、とりあえずおいといてさ、そうじゃない話で、もっと次元の高い所で泣きましょうよ、っていう。別に恋愛ドラマが次元が低いわけではないんだけどね。
それで彼女が薦めていた本は


『オウエンのために祈りを』  ジョン・アーヴィング


です。私は翻訳本をあまり読まないのですが、愛する小川さんが言うのだから読んでみる価値はあるなと思って読むリストに入れました。

ちなみに、『大人の泣ける本』というカテゴリで話をするならば、私は残念なことにまだそう思える本に出会っていないので、オススメする本がありません。
ちょっとズルして、『私が泣いた本』ならば


プラネタリウムのふたご』  いしいしんじ


ってことでFA。