幸福の鐘/★★★★★

幸福の鐘ISBN:B0002B5A1Q

イイ!すごくイイ!
久々に見たSABU作品だけど、主演が堤真一じゃないけど、良かった。世の中には主演タイプではなく脇を固めるタイプの役者という絶対的なポジショニングみたいなものがあって、彼らの働きがすばらしいがために作品のレベルが高くなるものが多いと思う。田口トモロヲもしかり、寺島進もそういうタイプだ。私の中での彼のハマリ役は『DRIVE』のラップ坊さんで、それはそれはカッコよかった。でもその彼にあて書きしたとはいえ、主役をはるのはこれっきりにしておいてほしい。彼の良さは脇役で発揮されると私は信じているからだ。
とにかくひたすらに静かな映画。音楽もなく、主役がひとことも喋らずに、ただ黙々と歩いているのに人間ドラマが展開していく。


『人間は、誰もがみんなちょっとだけ幸せで、ちょっとだけ不幸だ。』
というSABUのテーマが画面からひしひしと伝わってきた。
同じ手法の映画はきっと他にもあるだろうけども、SABUファンだからひいき目に見ているからかもしれないけども、とにかく深くてじんわりじんわりくる映画だったのですよ。
私の中のSABU映画ランキングが塗り替えられて、限りなく1位に近い2位に『幸福の鐘』が入りました。