マッチスティック・メン/★★★☆☆

マッチスティック・メンISBN:B0000DKMJZ
リドリー・スコットだったのか。見てから知った。
強迫神経症の詐欺師とその娘の話。詐欺師の話は好きだ。人が騙されるのをのぞき見るような感じがいいのか、それとも、ほほう、そうきたか。という、見事な悪知恵に感心してるのか。どっちもかな。なかでも人を傷つけたり殺したりしない、スマートなやつが好きだなぁ。『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』みたいな。『マッチスティック・メン』の中でも、ロイがそういうポリシーを語ってた。
でも、こんな大ドンデン返しが待っているとは思いもよらなかった。ええーー!そうなのかよ!っていう。かなりショッキング。
ニコラス・ケイジの演技はやっぱすげえ。顔全然ダメなのに。申し訳ないほど笑っちゃいそうな顔してるのに。
そしてさすがというか、リドリー・スコットの映画は美しい。『ハンニバル』と『G.I.ジェーン』と『ブレードランナー』くらいしか知らないけど。
特典映像のメイキングが長かったけど面白かった。バックステージを見ると、ひとつの作品を作り上げようとしていくみんなの働きが具体的に見えてきて、違った視点で面白い。ロケハンが映画にとっていかに大切か、すごくわかったような気がする。鮮明にまぶたの裏に焼き付いて、フラッシュバックしてくる映画のワンシーンは、私にとってはロケーションだ。特に『ブレードランナー』の映像は、すごく印象的だった。
妥協しないってこういうことだなぁ、と思う。