その辺の問題/いしいしんじ・中島らも/★★☆☆☆

その辺の問題ISBN:4889915079
うーん。私は作家:いしいしんじを違った解釈でとらえていたようだ。『プラネタリウムのふたご』を読んだ印象をそのまま彼にあてはめていて、その後のWeb小説ではやっぱりいしい氏のイメージは変わらないのに、町田康との対談を読んで、どことなく違和感を感じていた。
要は、もっとほのぼの系の人かと思っていたんだけど違っていたというか。ほのぼのというより、どろーん、てことだった。町田康中島らもとの対談を読むうちに、実はいしい氏は泥くさいサブカル系統なんだなぁ、と。そのうち、みうらじゅん大槻ケンヂなんかとも対談するんじゃないだろうか。
小説は良くてもエッセイは良くない(個人的な印象として)という作家はよくいるけど(その逆もまた然り)、私はいしい氏の小説が好きだ。そうやって、自分の脳内で作られた作家のイメージを頑なに壊すまいとしてるだけだけど。あくまでも作品として世に出されたものだけで、たったそれだけの情報だけで、その作家を人として判断することは、危険だし無意味だし、してはいけないことだけれども。