刑務所の中/★★★★★

刑務所の中 特別版 [DVD]
先日みんなで話しているときに、「タイトルが全く思い出せないんだけどすごく面白かった刑務所の映画」と言って声高にみんなに宣伝した映画です。ぐぐった直後に、タイトルがあまりにもまんまだったので、おいおいって自分で自分につっこみました。思い出せよ!
まあとにかく淡々と刑務所の日々を紹介しているのですが、なんていうかやたらとほんわかしていて面白いのです。
規則正しいんだけどへんてこな生活の様子や、看守とのやりとりや、数ヶ月に一度やってくる映画や慰問コンサートなどを楽しみにしている様子、クリスマスやお正月に特別メニューが出される食生活、システマチックな作業の時間など、実は刑務所暮らしってそんなに辛くないんじゃないの…?って思えるような、シュールでコミカルな作りになってます。実際ちょっと楽しそうに思えてくるから不思議。ある意味、反社会的な映画なのかもしれない。1週間ぐらい暮らしてみたいかも…って思わされます。危ない危ない。
ホームレスの人が、寒くなると『3食屋根つき布団つき』の生活を求めて犯罪を犯して刑務所に入りたがるというけれど、それもそうかもって思う。残飯をあさったり、空き缶やダンボールを回収して小銭を稼ぎ、公園で暮らす人なんかはヘタすると凍死。それに比べたら刑務所の暮らしは天と地ほど違う。とりあえず死なない程度に安定している。決められた作業を行えば、それなりにお給料ももらえる。しかも手に職がつく。
しかも、厳しく誰かに管理されていることや、完璧に判で押されたような生活が性に合っている人には、刑務所生活は全然苦痛にはならないんじゃないだろうか。そりゃ模範囚にもなるってもんです。

とりあえず淡々としてて面白いので、まあ機会があったら観てみてください。

あと、この映画の主人公のハナワは、後で知ったのですが実在してました。花輪和一という漫画家で、実体験をもとにしてるんですって。有名な人なんですって。
一応参考にURL貼っておきますね。
http://www.bewild.co.jp/keimusyo.htm