餃子のハシゴ

近所の美味しい餃子専門店の斜向かいに、そこを丸ごとパクったような餃子専門店がオープンした。気になるので食べに行った。
パクった店をB店、パクられた店をA店と仮定しよう。
B店では、看板、器、メニュー、内装からティッシュにいたるまで、ありとあらゆるものがA店そっくりで、姉妹店かと間違えそうになったが、どうもB店のそこかしこにはウサンくささが見え隠れする。
肝心の味は全くパクれていなかった。つまり、すごくイケてない味だったのだ。むしろ私が作った方がおいしいんじゃないのか。
あまりに納得がいかなかったのでB店を出たあと、A店の味を確認しに行ってみた。「姉妹店だとしたら、Aも味がおちたもんだ!」という気持ちで。でも、一口食べて確信した。自分の舌は間違えていなかった、ということを。やっぱりA店の餃子はおいしいし、B店とは全然味が違っていたのだ。姉妹店のはずがない。明らかにパクりだ。
ダメ押しで店員に聞いてみた。
私「向かいにできたお店(B)とは関係があるんですか?」
店員「いいえまったくありませんよ。」
しかも味以外の全てがほぼ丸パクりされていることを、Aの店員は知らなかった。私にはそれが、「敵じゃねーよ」と言っているようにも聞こえた。
B店はA店に敵意をむき出しにしているようだが、すべての点においてB店は完璧に敗北であるといえよう。でもよくここまでやるよなぁ、とあきれた。
勝負するなら味でしろ。